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マイホームは「人生で一番高い買い物」と呼ばれるほど高額な出費です。
少しでも頭金を積み立ててできるだけ住宅ローンの金利を安くしたい一方で、早くマイホームを手に入れたい気持ちもありますよね。
それでは頭金がいくらであればマイホーム購入に踏み切って良いのでしょうか?
今回はマイホームの頭金について解説いたします。
結論としまして、頭金ゼロでもマイホームは購入できます!
目次
平均的な頭金はマイホーム総額の1〜2割程度です。
たとえば3,000万円のマイホームを購入する場合、多くの方が300〜600万円の頭金を用意しています。
ではなぜ「1〜2割」なのでしょうか?その答えは金利の利率にありました。
固定金利が魅力的なフラット35等は、頭金の割合で金利の利率が変動します。
2022年12月現在におけるフラット35(借入期間:21年以上35年以下)の金利は以下のとおりです。
・融資率9割以下(頭金1割以上):年1.650%~年3.000%
・融資率9割超(頭金1割未満):年1.910%~年3.260%
金利におよそ0.3%の開きが出るため、頭金を1割以上にして賢く金利を減らしているのです。
頭金を用意することで、住宅ローンの返済総額と支払い利息を抑えられます。
住宅ローンは未来の自分たちの負担ですから、少ない方が良いに決まっていますよね。
月々の支払額が抑えられれば家計にゆとりも生まれますし、子どもの教育資金も貯めやすくなります。
長期間に渡る金銭的な負担を削減できることが最大の魅力です。
頭金が多いと住宅ローン審査が通りやすくなります。
銀行からすれば「頭金が用意できる=貯蓄ができる=返済もきちんとしてくれるだろう」という見通しが立つためです。
またローン総額が抑えられることも、審査通過を後押しする要因の1つ。
極端な例ではありますが、1億円の住宅ローンを組むよりも1,000万円の住宅ローンを組む方が審査通過しやすいのは想像に難くありません。
住宅ローンは誰でも通過するものではありませんので、確実に住宅ローンを組みたいなら頭金を貯めてからにしましょう。
デメリットの1つが「頭金を貯める期間」です。
住宅展示場等で理想的な住宅と運命的な出会いを果たしても、頭金を貯めるならすぐに購入はできませんよね。
数百万円の頭金を貯めるには、最低でも1年は必要ではないでしょうか。
それまで理想の我が家を手に入れることができず、マイホームでの暮らしが遠のいてしまいます。
住宅ローン控除とは、年末調整や確定申告で利用できる控除制度です。
具体的には「住宅ローンの年末残高の0.7%が控除される」という制度で、平たく言いますと年末調整で受け取れる還付金が増えます。
たとえば住宅ローン年末残高が3,000万円の場合、控除額は21万円。
納めている税額にもよりますが、最大21万円の還付金が上増しされる計算です。
住宅ローン控除額は年末残高に比例するため、住宅ローンの額が少ないと控除額も減ります。
給与が多く毎年多額の所得税を納めている方にとっては、住宅ローン控除が減ってしまうことが痛手になるかもしれません。
頭金ゼロでもマイホームは購入できます。
全額を住宅ローンで賄うことで、頭金なしで購入できるのです(フルローン)。
理想の家が今すぐ手に入れられますし、貯金も減りません。
メリットも多いフルローンですが、デメリットも十分知っておいてください。
まず返済総額が増えるので、毎月の返済が重い負担になったり、返済期間が延びてしまったりすることがあります。
高収入を何年も維持できる方なら問題ないでしょうが、転職の予定を控えている人や妻が出産・育児に専念したい場合等は収入が激減する可能性がありますのでご注意ください。
また住宅ローンの審査が厳しくなるため、希望する銀行等で住宅ローンが組めない可能性が出てきます。
多くの方はマイホームの頭金を1〜2割程度を準備しています。
しかし頭金がゼロでもフルローンを組めばマイホームは手に入れることができます。
今後のライフスタイルや収入の変化を見越して、最適な頭金の額を探し出してください。